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『ジルバ』『ハルコ』の担当P激オシ!
悩める人に寄り添う新感覚ミステリー『准教授・高槻彰良の推察』の魅力!!

いよいよ8月7日(土)の第一話放送まで1週間を切ったHey! Say! JUMP伊野尾慧主演のオトナの土ドラ『東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察 Season1』。完全記憶能力を持った民俗学の准教授・高槻彰良(伊野尾慧)と、幼少期の怪異体験がきっかけで人の嘘が歪んで聞こえるようになってしまった大学生・深町尚哉(神宮寺勇太)の凸凹バディによる謎解きミステリーで、「コックリさん」や「呪いの藁人形」など不思議な怪異事件が登場する。
原作は澤村御影の小説「准教授・高槻彰の推察シリーズ」(角川文庫 刊)で、ドラマ化解禁に伴い重版がかけられたが、売り切れる書店が続出するなど、ドラマ放送前からその期待値は高くなってきている。

同じオトナの土ドラ枠で『その女、ジルバ』(「その女、ジルバ」 有馬しのぶ・小学館「ビックコミックス」刊)、『最高のオバハン 中島ハルコ』(「最高のオバハン」シリーズ 林真理子・文春文庫刊)など話題の原作物を手がけた松本プロデューサーが今作も担当。原作を映像化する意味や難しさ、そしてドラマの見どころを聞いてみた。

「原作が好き」だけではダメ。
届けるべきメッセージをわかりやすく凝縮する それが映像屋の仕事。

原作を映像化する意味とは?
元々、本が好きなんですけど、自分で読んだときに「あ、このセリフいい」とか、「このエピソード、刺さるわ~」となったものってずっと残るじゃないですか?それが自分を作る構成要素にもなったりするんですけど、ある日唐突に「あの原作のあのセリフ、今、多くの人に見てもらいたい!」と自分の中から衝動が生まれる瞬間があるんです。“今、この時代だからこそ届けるべきメッセージがある”というか……そんな言い方をすると上から目線でおこがましいのですが、電波を借りている身として、少しは世の中のためになることがしたいなと(笑)人が一生のうちで接触できるニュースやエンタメ、文化って、実は結構少ないと思うんです。そんな中でテレビドラマって比較的、触れやすい位置にあると思うんです。だからドラマにすれば、一生触れなかったかもしれない人たちにもメッセージを届けられる可能性がある。“難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く”ドラマにして届ける。それが映像を生業にしている人間、映像屋の義務だと思っています。ほぼほぼ劇作家の井上ひさしさんの言葉の受け売りですけど(笑)
原作「准教授・高槻彰良の推察」の魅力は?
原作を読んだときに、異能を持った准教授と大学生による謎解きものというキャッチーな部分がありつつも、その裏側にある怪異事件を起こしてしまう人たちが抱えている孤独が、自分の想いを表に出しにくくなってしまった今のコロナ禍の日本の空気感と重なって見えたんです。同調圧力というか……「本当は〇〇したいけど、出来ない」っていう心の叫びとして。そんな中、主人公の高槻は、悩める人たちにとことん優しいんです。同じ物事でも“解釈”を変えれば見え方も変わり、楽になることもあるよって教えてくれる。すごいキャラクターですよね。今、高槻がそばにいたら、救われる人が多いんじゃないかなって……WOWOWの高江洲Pも同じ意見だったので、すぐに一緒に出版元のKADOKAWAさんにお願いに行きました。澤村先生には映像化を快諾して頂けて感謝です。

「異能を持つ=スーパーヒーロー」ではない。“人間臭さ”こそ人の魅力。

ドラマ版『准教授・高槻彰良の推察』の魅力は?
実はこのドラマは普通の人たちが主役の物語なんです。主人公の高槻は完全記憶能力が、バディを組む大学生の尚哉にはウソが分かる能力がありますが、それぞれ普通に悩んだり葛藤したりする。異能を持つ=スーパーヒーローではないんです。そこが何より大事な部分で、だからこそ見ている人にも自分の物語として共感してもらえるものになるんじゃないかと思っています。人間だれしも他人と違う部分ってあるじゃないですか?それがたまたま異能だっただけで、悩みは普通に存在する。アベンジャーズだってそうですよね?人間くさい部分があるから人は魅力的なんだということをドラマを通して描いていけたらと思ってます。そういう意味では、『ジルバ』も『ハルコ』も一緒ですね。同じプロデューサーが担当するとテーマって自然と似てきちゃうんですよ。だから、またかって思われないように、描き方の違いはけっこう頭を使って考えています(笑)

“いい芝居”間違いなく届ける。

キャスト陣へのこだわりは?
もともとキャラクターが強い原作なので、それに負けないくらいのパブリックイメージがある方がいいと考えていました。伊野尾さんなら理知的な准教授として説得力もあるし、それぞれの人が抱えているものに寄り添うような優しさを表現してくれるんじゃないかと思ったのでオファーしました。衣装合わせ前に読み合わせで初めて伊野尾さんと会ったのですが、すごいなと思ったのは声の出し方をすでに考えてきていたこと。准教授という人に教える立場の人間のセリフなので、耳で聞いてちゃんと頭に入ってくるセリフ回しを最初から意識されていたんです。相手(ドラマを見てくれる方)のことをちゃんと考えてるその姿に、「あ、高槻そのものじゃん」と安心したのを覚えています(笑)
一方、高槻とバディを組む尚哉はセリフが少なく、そのぶん彼が抱えている孤独やナイーブな一面を表情だけで表現しないといけないシーンが多いんです。台本の「……」に込められた想いが実はとても重要で、脚本の藤井さんとも「……」の意味の確認を良くしているくらい(笑)。そんな難しい「……」を神宮寺さんがちゃんと表現してくれています。尚哉のリアクションを見ていれば、そのシーンの意味がわかるくらい。台本を読んだときのイメージ以上のシーンがどんどん撮影できているので楽しみにして頂ければと思います。
高槻研究室の大学院生・瑠衣子役の岡田さんは“芝居への愛、情熱がすごい伸び盛りの元気女子”です。こういう俳優さんにはプロデューサーはどんどん難しいシーンを作りたくなる(笑)親戚の子を見守るおじさんの気分ですね。育てると言うとおこがましいですが、間違いなく大女優になる素質を持った女性だと思います。他にも尚哉の友人・難波役の須賀さんや、高槻の幼馴染・佐々倉役の吉沢さん、あとゲストでは『ウツボカズラの夢』で主演していただいた志田未来さん、『その女、ジルバ』でブラジルパートの賀太郎を演じて下さった久保酎吉さんなど、コネも使いながら(笑)、実力派に集まってもらえました。本当に理想的なバランスのキャスティングが出来ている気がします。間違いなく“いい芝居”がお届けできるので、土曜の夜、怪異ミステリーの世界にどっぷりはまりこんで頂きたいです。


放送スタートまで1週間を切り、第1話のPRスポットも新たに公開!
★東海テレビ公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbscuGVoILLewd22RFnHpOw
第1話のゲストが志田未来と温水洋一であることも発表された。そんな第1話に関して松本Pは最後にこう語っている。「志田さん演じるまりかが自分の想いを告白するシーンがあるんです。志田さんに対する伊野尾さんの最後のひと言の喋り方と、それを受けての志田さんの表情の変化は瞬きせずに観ていただきたいですね。男女関係なく人を優しく包み込む高槻が、1話のその場面でしっかり作り上げられているので、ぜひ注目してほしいです」